3~6歳の子をもつ保護者の皆様へ

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「自分から進んで,頑張れる子」を育てるには!
茨城女子短期大学  保育科長 教授 助川 公継 氏

驚くほどの成長
 幼児期の成長のスピードには目を見張るものがあります。急に話し始めたり,行動に積極性が出てきたりと驚いてしまうほどです。3歳を過ぎると,運動機能も発達し基本的な動作が一通りできるようになるとともに,基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになってきます。語彙数も急激に増加し,知的興味や関心も高まってきます。仲間と遊び,仲間の中の一人という自覚が生まれ,集団的な遊びや協同的な活動もみられるようになってきます。大切なのは,個としての成長と同時に集団の一員としての活動が少しずつできることです。
 しかし,その一方で,親の期待した反応と異なる言動をしたり,なかなか言うことを聞かなかったりする場面もあるでしょう。「何とか言うことを聞かせたい」,「ちゃんとした行動がとれるようにさせたい」という焦りもでてきます。
しかし,発達途上の子どもは,まだ反省をすることができません。「どうして,○○してしまったのか?」と考える力も勿論ありません。本当は,何とか問題を改善したいのに,「どうして,あなたは○○するの!」とつい責めてしまうようなこともあるでしょう。子どもも好きでしているのではないとわかっていても…。
ほめて伸ばす!
 子どもは,「がんばって良くなろうとしているのに,どうしてやってしまったのか」がわかりません。ほめて,伸ばすということは大事です。ほめることは自信につながります。その逆に「この部分は直したいな!」ということもあります。それでは直したいことは,叱ることで改善するでしょうか?「叱る=非難する,責める」になっていませんか?
直したいことに挑戦させるには!
 子どもに限らず,人は非難されたり,責められたりすると「落ち込むか,言い返すか(反抗するか),言い訳をするか」といった反応を示します。大人ですと,自分を冷静に見つめ「何が問題なのか? これから,どうすればよいのか?」と考えることができるかもしれませんが,発達途上の子どもは冷静に振り返ることはできません。「自分が悪いんだ」,「またやってしまった」,「自分はダメな人間なのかな?」と自分を責めてしまい,そのことに悩んだり,自信を失ったりします。本来ならば「何を直せばいいのか」,「これからは,○○しよう」と次のステップへ進んでほしいのに。 
責めるのではなく,問題そのものを取り出して,いっしょに考える
 ポイントは責めることではなく,「あなたには,良いところもあるのに,今回はどうして○○してしまったのか」と「何が問題なのかを,取り出していっしょに考える」ことなのです。幼児期には,「あ~あ~,おへそが曲がっちゃったかな」とか「あら,○○虫がでてきたのかな」といった言葉をかけることがあります。「おへそ」とか「○○虫」というのは,実は問題を取り出すのには,子どもにとってわかりやすい言葉です。「◯◯してしまうのは,『◯◯虫』がいるからかな?」,「どんな時,○○虫がでてくるのかな?」「『○○虫』はどんな悪さをするのかな?何でもいいから話して!」という具合に,あなたが悪いのではなく,○○虫が悪さをするから,でてこないようにしようというスタンスで接すると,子どもも「頑張ってみようかな」と前向きに考えるようになります。本人が問題ではなく,問題になっていることが問題なのです。このことを問題の外在化といいます。責めるのではなく,「どうしたら,よくなるのか」に焦点を絞って語りかけましょう。

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「どうほめる?」
常磐短期大学幼児教育保育学科  准教授 木村由希 氏

 最近お子さんのことをほめたのはどんな時でしたか?
 その時、どんな言葉でほめましたか?
 子どもの成長と共に、親御さんからは「ほめるって結構難しい」という声が聞かれることが多くなります。それはなぜなのでしょう?
 赤ちゃんだった頃を思い出してみてください。「笑った!」「スプーンでご飯を食べた!」「一人で立った」「トイレでオシッコができた!」日々できるようになることがたくさんあって、嬉しくて、きっとたくさんたくさんほめていましたよね。
それが、いつからでしょう。笑っただけでは、スプーンでご飯を食べただけでは、一人で立っただけでは、トイレでオシッコができただけでは…ほめることはなくなってしまいしたよね。
 でも、それは当然のこと。「ほめる」言葉も、内容も、子どもの成長に合わせて変化していくものですから…。
大切なのは、ほめた言葉が子どもの心にちゃんと響いているかということだと思います。4~5歳頃になると、“いつも同じ”ほめ言葉では心が動かされなくなるようです。自分が本当に頑張ったと思うこと、上手にできたと思うこと、嬉しいと思ったこと…ほめられるに値することを、信頼する人から認められて初めて、喜びを感じるようになるのです。ですから、子どもが何かに取り組んでいる時、「見て」と何かを持ってきた時、お手伝いをしてくれた時、その子の頑張りやこだわり、取り組み方を丁寧に見取り、言葉にしてあげることが必要になってきます。その子がこだわったところ、あきらめずに何度も何度も挑戦したところ、そのような部分を注意深く見て、言葉にしてみてください。そして一緒に喜んでください。きっとそれが「心に響く」ほめ言葉になるのだと思います。
 アメリカに伝わる子育ての知恵に【101 WAY TO PRAISE YOUR CHILD】というものがあります。「子どもをほめる101の言葉」と訳すことができるでしょうか。「Excellent!」「Good job!」「I’m proud of you」等々、たくさんのほめ言葉が載っています。ひとつの日本語だけで101もの「ほめ言葉」を探すのは難しいかもしれません。でも、「上手だね」「すごいね」「頑張ったね」のほめ言葉を「○○の~なところが上手だね」「△△の~なところは、すごいと思う」「最後まであきらめないで○○して××できたね」「○○は、すごく頑張ったよね。ママも嬉しかったな」などと言葉を足すことで、101どころか、200も300ものほめ言葉が生まれます。そして、その言葉は、世界に一つだけのほめ言葉になり、子どもの心の奥深くに響くことでしょう。
 ぜひ、世界に一つの「ほめ言葉」を探しながら、日々のお子さんの成長する姿を見守ってあげてくださいね。

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親子で絵本の世界を楽しもう!! 【パート1】
茨城女子短期大学 講師 綿引 喜恵子 氏

絵本の読み聞かせは アラジンの魔法のランプ
子どもの心はどんどん物語の時空へ入っていく。絵本の中身はファンタジーでも
読み手の感情を込めた肉声
寄り添う体の感触
想像力を刺激する絵
ゆっくりと流れる時間
それらが一体となって、子どもにとっては絵本の世界が全身で感じる「現実体験」に等しいものとなっていく。心のなかに 忘れえぬものとして染み渡っていく。              
みんな絵本から 柳田邦男著
本が好きになるかどうかは、大人からどれだけ本を読んでもらえたかで決まる、と言われています。
絵本に親しんでいない子は、目に見えている事しか見えません。しかし、絵本に親しんでいる子は、心の中で何が起こっているかを読み取ろうとするので他人の痛みを自分の痛みとして感じ取れます。相手が何を望み、何を悲しく思っているのか、相手の心を想像するということができる、と言われます。このことは、人間として大切な「思いやり」をもつことができるということではないかと思います。
パソコンやスマホなどデジタル機器による情報社会の現代、子どもたちが人とのコミュニケーションをとる機会がどんどん減ってきています。そのようななかで、絵本の読み聞かせは、社会性や倫理観を育み,言語力や感性・コミュニケーション力を育てていきます。一日の中でほんの少しの時間、子どものために絵本を通して向き合う時間をつくってみてはいかがでしょうか。
 

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親子で絵本の世界を楽しもう!! 【パート2】
茨城女子短期大学 講師 綿引 喜恵子 氏

絵本の読み聞かせとは、「毎日読んでやる。ゆっくり読んでやる。書いてある文字をそのまま読む。」ことです。『額縁と絵』に例えれば、額縁は読み手であり、絵は絵本、額縁がキラキラと目立ってしまっては、子どもは絵の方に集中できません。
読んだ後、「感想は聞かない。質問はしない。」ことです。読み終わった後、どんな事を聞かれるのだろうと思いながら聞いていては、絵本の主人公になれずお話の世界に没頭できなくなります。
「心を込めて読んであげましょう。」
心を込められない本は適さない本と言うことになります。それを選択するのは大人であり、「もう一回読んで!」と選択してきた子どもたちです。
「9歳ぐらいまでは読んであげましょう。」
字が読める、読めないにかかわらず読んであげる。読めるからと字をおっていたのでは物語を楽しめません。年長組の子どもたちを「A字が読める子」と「B字が読めない子」の2グループ分けて、「Aは自分で読ませる」、「Bは読み聞かせする。」と、Bの子どもたちの方が深く理解していたと言う結果が出ています。

ここで絵本の紹介をさせていただきます。
お父さんに読んでもらいたい絵本
 『おとうさんのちず』(ユリ・シュルヴィッツ作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房)
戦争で故郷を追われ、過酷な暮らしをしていたとき、わずかなお金でパンを買いに行ったお父さんが買ってきてくれたものは、世界地図でした。この世界地図を見て育った少年は…。世界地図は少年にパン以上のものを与えてくれました。お父さんは、子どもの将来を見通し、広い心で見つめ、包み込んでくれています。人間にとって大切なのは何なのか教えてくれる絵本です。
 

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親子で絵本の世界を楽しもう!! 【パート3】
茨城女子短期大学 講師 綿引 喜恵子 氏

お母さんに読んでもらいたい絵本
『ちょっとだけ』 (瀧村有子 作 鈴木永子 絵 福音館書店)
 赤ちゃんが生まれてお姉さんになった主人公が,ママを助けようと幼いなりに奮闘する姿が描かれています。
 二人目のお子さんが生まれて子育てに頑張っているお母さんから相談を受けたことがあります。幼稚園に通っている上の子のAちゃんが最近、何を言っても[イヤ!イヤ!]と全然お母さんの言うことを聞かなくなって困っていると。一通りお母さんの話を聞いた後、「お母さん この絵本読んでみますか」と,この絵本をお貸ししました。次の日 「A子の気持ちがよく分かりました。涙がとまらなかった」と。絵本が語り掛ける、絵本の力です。
親子で読んで欲しい絵本
『だいじょうぶだよ、ゾウさん』(ローレンス・ブルギニヨン 作 ヴァレリー・ダール 絵  柳田邦男 訳)
 年老いてゆくゾウさんと、幼いネズミとの心温まる話です。先の世界が見えてきて、愛する人の死を受け入れるための心の準備をしていく、生命の尊厳を感じさせてくれる優しく切ない絵本です。

「みんな 絵本から」柳田邦男著   -30歳代のお母さんからの手紙―
 小学校1年生の次男は動物が好きなので、絵本「だいじょうぶだよ、ゾウさん」を自分で選んで買ったのも、絵にひかれたからでした。はじめは、ゾウとネズミは仲よしというイメージしかなかったようです。しかし、私とふたりで、二度三度と読むうちに、この本の伝えたかったことが少しずつわかってきて、ゾウを昨年亡くしたやさしかった父方の叔父に、ネズミを自分や自分の兄弟におきかえていったようです。
 また、担任の先生がクラスの子どもたちにこの絵本を読み聞かせをしたとき、途中で先生が泣いてしまったと、息子が教えてくれました。突然の先生の涙に、クラスにどよめきが起こったそうです。先生の涙を見た子どもたちが、死というものの悲しさを、少しでも感じとることのできたいい機会になったのではないかと思いました。
  子育てに奮闘中のお父さん、お母さん。子どもとじっくりかかわれるのは、生まれてきて精々6歳~7歳頃までです。
子どもは待ったなしに育っていきます。親子で絵本の世界に親しみ、感動を共有できる時間をどうぞ大切にして下さい。

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「触れ合いの時間と体づくり」
認定こども園大成学園幼稚園 園長 木村 久美子 氏

親は,子どもと一緒に学ぼうとする姿勢を保ち,同じ時間を共有することをしなければならない。そうでないと,子どもからの信頼はもらえない。やがて外の社会に出て行ったとき,心の基地としての親の役目を果たせなくなる。
 まず,就学前の3歳児,4歳児,5歳児の一般的な特徴は次のようになる。(個人差があるので考慮)
自分が体験したことで自信や確信をもったことをやりたがる3歳児。自分以外の人間,他者の存在を意識できるが他者の気持ちを推し測ることができたり,できなかったりする4歳児。他者の気持ちが想像できるようになり,力を合わせようとしたり,ルールを守って集団遊びもできるようになったりするのが5歳児である。
 これらを考えると,親としてやるべき役割というのは,一緒に触れ合うことだと言える。親が子どもと目を合わせて話しかけ,子どもの言おうとしていることをゆったり待ったり,ごっこ遊びで親が成り切って遊んだりする中で,コミュニーケーション(聞く,話す)を充分にとることに心がける必要がある。子どもは,親に手放しで自分が愛されていることを自覚し,他者の存在や自分とは違う考えをもっている存在にも気づき,相手を思う心が育つのではないかと思う。これは,プラスの刺激を親から受けた場合であるので,マイナスの刺激つまり親の怒りの気持ち,苦しい気持ち,焦りの気持ち等のまま接すれば,子どもの中に相手や周りを疎む心が育つと思われる。
 そして,もう一つ親として大事な役割がある。この時期は,集団生活を初めて経験する時期であり,社会人としての第一歩と考えても良い。そのために体をつくることだ。太陽が昇ったら目覚め,日中は動き(遊ぶ),日没後は眠るというのは,人間の体の基本で,命は自分の努力で獲得できないから,その命の源になる体をしっかりつくる必要がある。自立を目指す子どもにとって大変重要なことである。やる気や集中力,忍耐力,想像力等の目に見えない心の原動力は,充実した体に蓄えられているエネルギーだからだ。体のエネルギーは,生活のリズム=食べる,眠る,動く(遊ぶ)ができていないと蓄えることはできない。この3つの要素が一つでも欠けると,エネルギーは作られない。こうなると体の成長も望めないし,目に見えない心の成長も危ういということになる。
 健全な自立した子どもへと心身ともに成長を促すためには,集団の一員として社会への第一歩を踏み出す時期に,心の栄養(親が子どもと向き合う・心身で触れ合う)をたっぷり与えることと,一生を生き抜く基盤である体づくりをしておくことである。

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「障害のある子どもの子育て」
県立常陸太田特別支援学校 校長 白土 良子 氏

 障害があっても,自分の個性を生かし,夢を実現している方がたくさんいます。その方々は共通して,自分の夢を実現できたのは家族の存在が大きいと言っています。つらくて,悲しくて,どうしようもなくなって,パニックになって泣いていたとき,そばで一緒に泣いてくれたお母さん,黙って抱きしめてくれたお父さん,どんな時もありのままの自分を認め応援してくれたことが,様々な困難を乗り越える力となっていったということです。
 私の周りいる子ども達も,自分の目標に向かって毎日頑張っています。ハンディキャップがあっても,笑顔で精一杯努力する姿は周りの人を勇気づけます。そしてご家族も同じように,強くて優しくて,とても魅力的な方ばかりです。子どもの発達を人と比べるのではなく,自分の子どもの良さに目を向け,小さな成長に大きな喜びを感じていらっしゃいます。もちろん,その笑顔の陰には言葉にできない程のご苦労もあったと思います。しかし,それを乗り越えてきたからこそ得た深い輝きに溢れています。
  お子さんの個性は,一人一人違います。早い時期からお子さんに合った支援方法について療育機関,医療機関,保育所や幼稚園の先生方といっしょに考えていくことは,お母さんにとってもお子さんにとっても,とてもプラスになります。また,先輩のお母さんの話は子育てに大いに参考になると思います。
 いろいろな方の話を聞いたり自分の思いを伝えたりすることによって,お母さん自身が安心しますし,より子どもに合った子育ての仕方を見つけることにつながります。「この子にあった生活の仕方がもっと早くわかっていれば,親子共々こんなに苦労することもなかったのに」と振り返る方もいらっしゃいます。
 さらに,就学前にはお子さんの学びの場を検討することになりますが,お子さんの成長にとってより良い就学先を考えるためにも,相談できるネットワークをできるだけ早くから築いておくことはとても大切です。
 障害のあるお子さんの子育ては,時に迷ったり悩んだりすることもあると思いますが,一人で抱え込まず,信頼できる人に相談することによって一歩前に進むことができます。お子さんの発達のためにも,悩んでいる時間はできるだけ短い方が良いですよね。子どもも家族も毎日を楽しんでいる,そして子どもの笑顔に幸せを感じられる,それがお子さんの健やかな成長に確実につながる道だと思います。

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「小学校入学までに身につけたい力」
河和田幼稚園長 嶋田 眞美 氏

 私の幼稚園では,夏休みなど長期の休み前に,子ども達と3つの約束をしています。
 ①早寝早起きをすること。②自分のことは自分でする。③おうちの人の手伝いをすること。この3つを約束して休みが終わると「3つの約束守れたかしら?」と聞くと,子どもは自分を振り返って「できた!」と言ったり,できなかった子は黙っていたりします。さて,約束の中身を一つ一つ見ていきましょう。
①早寝早起きをすること。
 これに朝ごはんが追加されて「早寝早起き朝ごはん」とたいへん語呂の良い標語で皆さんの頭にも入っているのではないでしょうか。これを実行することは,生活のリズムが身に付くことで,心の安定にもつながり,それが意欲にもつながっていくので,大切にしてほしいことです。
②自分のことは自分でする。
 「自分のこと」と一口に言っても,何を「自分のこと」とするか?そこが問題ですが,例えば,衣服の着脱。これによってどんな力が養われるか…。まず,手先を使いますし,上下左右裏表などもわかります。シャツの裾をズボンに入れたり襟を整えたりすれば着こなし,オシャレにまで目を向けることになりますね。こうして自分でできることが増えることは「自由の獲得」にもつながります。
③おうちの人のお手伝いをする。
 親子でどんなお手伝いをするか話し合って,それを実行するということです。そして子どもがお手伝いをしたら親は「ありがとう」と言うでしょう,そうすると子どもは「私は役に立っている」ことが感じられて自信(自己有用感)につながるし,感謝の気持ちによって親子の関係も良くなりますね。
 この3つをそのまま“小学校入学までに身につけたい力”としたいと思います。
もうお気付きだと思いますが,この3つを実行するには“子どもをやる気にさせる親の工夫”が必要ですし,それを伝える“親子のコミュニケーション”が必然的に生まれます。こうした関わりが小学校入学まで,さらに入学後も子どもを支える力になっていくと思います。親の“生活を丁寧に楽しむ考え方”が子どもの生活力を育みます。
 

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幼児期の体験の重要性
ひたちなか市立津田小学校長 塩田 智代 氏

 私がかつて勤務していた幼稚園の4歳の女の子の話です。春の幼稚園の畑で,アオムシがキャベツを食べているところを見つけ「アオムシさんはどうしてキャベツを食べるの。きっとキャベツが好きなんだね。」と言いました。同じ子が,冬の畑で,ダイコンの葉を食べているアオムシを見つけ「アオムシさん,それはキャベツじゃないよ。」と一生懸命にアオムシに教えたのですが,それでも食べ続けるアオムシを見ているうちに,「アオムシさんはダイコンの葉も好きなんだね。」と言いました。
ここで注目したいのは,「キャベツが」の「が」と,「ダイコンの葉も」の「も」です。この4歳児は形も栽培時期も異なるキャベツとダイコンの間に,アオムシを介することで自力で結び付きを見いだしたのです。
 もう1つは,他の園の園長先生からお聞きした話です。
 年長児のお別れ会の飾り付けをしようと4歳児が2階の教室で,輪飾りを作りました。教室を1周するほど長い長い輪飾りができました。それをみんなで大事に持って,1階のホールまで運び,飾り付けようとしたら「あれ,短くなっちゃった。おかしいな。どうしてだろう」「途中に落として来ちゃったのかな」とみんなで2階の教室まで戻りましたが落ちていません。教室に戻ったら,「あれ。長くなっているよ」「やっぱり長いよね」「もう一度ホールに行こう」と階段を下りてホールに着くと「短くなった。落としても来なかったし,変だね」と,子ども達は,何度も2階の教室と1階のホールを行ったり来たりしたそうです。そして,子ども達が出した結論は,なんと「あの階段は,上がると輪飾りが長くなり,降りると短くなる魔法の階段なんだ。」だったそうです。子ども達なりに知っている知識や情報を結びつけながら輪飾りが短くなったり長くなったりした理由を考え出そうとしたのです。
 園長先生は「そう,魔法の階段なんだね」とだけ言い,いつか広さや割合の勉強をしたときに,このことを思い出してくれる子がいるといいなと思ったそうです。
 エピソードとして,2つの場面を切り取って紹介しましたが,子ども達の日常はこのような何気ない体験と小さな感動で満ち満ちています。そして,子ども達の心の中には,驚き,喜び,嬉しさ,悲しさ,悔しさなどの感情が生まれ,それらを表情や態度,言葉で一生懸命に表現し伝えようとします。そういう子ども達を見ていると,私は彼らがとてもいとおしくなります。
五感を駆使した遊びの中にこそ,幼児期の学びがあるのです。是非いっぱい遊んでいっぱいお話する子ども達を温かく見守ってください。
 

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自然の中での遊びを通して学ぶ ~意欲や自己有能感、社会性、命の大切さなど!~①
国立磐梯青少年交流の家 事業推進室長 室井 修一 氏

  
友達と楽しそうに遊んでいますね。
自然の中は豊かな環境が広がっていますから、自分の興味関心のあることにじっくりと関わることができます。
じっくりと関わる中でその物を知ることになります。
知ることの喜びは、更に知りたいと意欲につながります。
この意欲が、積極的に物事に働きかける力となります。
興味や関心、探求心を育みます。
更に自然の中では、地面がデコボコ(不整地)の場所を歩いたり、走ったり、樹木があれば木登りをしたりジャンプをしたり、岩があれば登ったりジャンプしたり…。 
かなり、身体を使って遊ぶことができます。
多様な動きをすればするほど、神経系の発達は促進され、子どもたちの脳は6歳でほぼ80%完成します。
この時期にこそ、全身を使った動きを通して諸機能が健全に発達してほしいものです。
体が活発に動く心地よさを味わうことで、体を積極的に動かしますので、運動能力や体力の向上にも良い影響を与えますね!








 

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自然の中での遊びを通して学ぶ ~意欲や自己有能感、社会性、命の大切さなど!~②
国立磐梯青少年交流の家 事業推進室長 室井修一 氏

自然の中での遊びを通して“認知能力”も様々発展します。
例えば、どんぐりを拾って遊んでいます。
形や色、大きさなど様々です。この違いが、子どもにとっては“宝物”であったり、”友達にあげても良いもの”であったり、物を通して様々なやりとりや工夫をしていきます。
さらに、数値の認識も出てきます。
森の中でよく聞かれます。「ドングリちょうだい。」「いいよ、3つあげるね」などと子どもたちのやりとりの中で、必然的に数値の認識をしながら遊んでいます。
この時期に大切なのは、“遊びを通して学ぶ”ということす。
算数そのものを学ぶのは小学校から十分に学習できます。この時期は具体的な事象を通して、直接触れて認識をしていくことが大切です。
色彩感覚や物的比較の感覚も鋭くなってきます。春の森、秋の森では紅葉により葉の色が違います。
子どもたちはすぐに気づきますね。さらに、色が濃い薄いことも気づきます。春のことを覚えているからこそ、秋の色と比較ができるのですね。
 紅葉の時期は、もう一つ「いのち」について考える良い機会ともなります。
「葉っぱのフレディ―いのちの旅―」(童話屋 レオ・バスカーリア作 みらい なな訳)
「フレディーは、枯れてやがて地面に落ちていきます。でもフレディーのいのちはつながるのです。水に交じり土に溶け込んで木を育てる力になるのです。(一部省略)」
葉っぱ一枚一枚に命があり、自然界をつなぐ重要な働きをしていることを肌で感じます。
 このように自然は、偉大で神秘的です。
その中で生かされている私たち人間の命も、再認識することができます。もちろん小さなアリさんや昆虫もたくさんいます。
今までは、アリさんを踏んでいたかもしれません。でも、自然の中でアリさんの命を感じることによって大切な命と認識をします。まさに畏敬の念が育まれます。
自然の中は、身体的な遊びを通した体力面の向上が図れる一方で、豊かな感受性や心情を育むことができます。
この力は人生を豊かにしてくれるでしょう!

 

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自然の中での遊びを通して学ぶ ~意欲や自己有能感、社会性、命の大切さなど!~③
国立磐梯青少年交流の家 事業推進室長 室井修一 氏

3歳~6歳の発達の特徴を押さえておきましょう。
子どもの発達を理解しておくことで、自然と対話をしながら豊かな自然体験ができますね。
<おおむね3歳~6歳の発達> 
☆全身のバランス能力が高まり、動きが巧みになってくる。
 ☆物や動植物の特質を知り、豊かな関わり方や遊び方ができる。
☆想像力も豊かになる。                 
☆仲間とルールを作り群れて遊ぶ。
☆自分の感情をコントロールできるようになる。      
☆社会事象や自然事象に対する認識も高まる。
                            【出典:幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説】

最後に・・・
3歳~6歳までの自然体験活動の意義(3つのポイント)
①自然の中の遊びを通して、心情・意欲・態度を育む。
②自然の中の遊びを通して、運動能力や体力向上を図ることができる。
③自然の中の遊びを通して、社会性や自然理解、畏敬の念を学ぶことができる。

<自然体験にて豊かに心情・意欲・態度を育むために> 
~タイミングを逃さず言葉をかけてください~
①できたことをタイミング逃さず認め褒めてあげる。
 例えば木登りが出来たら「よく登れたね!」と認め褒めてあげる。子どもは“できた”という自己有能感を育みます。
②結果にとらわれない。
 結果ではなく、挑戦をした過程を大切にしてあげる。「OK ここまでできたね!次もできると思うよ!」
③自然の中では、一人一人の興味関心が違うことを認識してください。
 10人いれば、10通りの自然の中での遊びがあります。多様な自然環境だからこそ、一人一人の遊びが保証されます!

~子どもと一緒に、たくさん自然の中で遊んでくださいね~
 

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「お手伝い」で伸びる子どもの自主性・自立性
NPO法人つくば市民活動推進機構 理事 鷲田美加 氏

 <お手伝いは子どもの成長に「いいね!」>
 みなさんは、お子さんにお手伝いをさせていますか? 家庭の中でのお手伝いの経験は、子どもの成長にとても大事だといわれます。子どもはお手伝いが大好き。お父さん・お母さんに喜んでもらえると、もっとお手伝いが好きになります。お手伝いは、子どもにとって初めての「人の役に立つ経験」です。自分の役割ができて、家族の一員であることを実感します。そして、責任感も芽生えます。
 実は、内閣府や民間の調査によると、日本の子どもが諸外国の子どもに比べ「自己肯定感」「自己有用感」が低い、という傾向があるのだとか。家庭の中でも、お子さんが「自分が役に立った」と思えるような体験を重ねて、子どもの自己肯定感・自己有用感をのびのびと育ててあげたいですね。
 
 <お手伝いのコツ>
 保護者の方に聞いた「お子さんにどんなお手伝いをさせていますか?」の第1位は、「食事の準備や片付け」でした。一方で、「子どもに食事の手伝いをしてもらうと時間がかかるし、散らかって大変!」と思うお父さん・お母さんも多いようです。そんな時は、小さなことから、
例えば、
1.レタスをちぎる
2.ちぎったレタスをお皿に配膳する
などからはじめてみませんか。汚れるのが嫌だなあ、と思ったら、あらかじめ床に新聞紙か、使い捨てのクロスを敷いて、その上でやってもらいます。終わった後は、新聞紙やクロスごとくるりとまとめてゴミ箱に捨てれば、お片付けもラクチンです。
 お手伝いのあとは、
「◯ちゃん、お手伝いしてくれてありがとう」
と声をかけてあげましょう。
子どもがちぎったレタスを食べる時は、
「◯ちゃんのちぎってくれたレタス、美味しいね」
と、子どもをたくさんほめてあげましょう。
 
<自主性・自立性アップ>
 最近は、子どもの習い事などや両親の仕事などで忙しく、子どもにお手伝いをさせない家庭もあるそうですが、お手伝いの先には、子どもの自立が待っています。自分のことを自分でやれるようになることで、自立心が大きく育ち、忍耐力もアップします。家族の役に立つことで、自己有用感もアップします。お料理が好きになると、中学生・高校生になって自分のお弁当を作ったり、家族のために食事を作ったり、独立した時にも料理で困ることは無くなるかもしれません。お子さんが小さな頃からお手伝いをさせていた先輩お母さんが、「お腹が空くと、自分で何か作れる子になったわよ♪」とおっしゃっていました。親としては嬉しい子どもの姿ですね。
 子どもは、いろいろな体験を通じて、自分の心の世界を広げ、自立への道を歩んでいきます。子どもが自立するために親にできること、「お手伝い」も大切な一つだな、と思うこの頃です。
 

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子どもが幼いうちは、母親は家にいるべき!?【パート1】
茨城キリスト教大学文学部児童教育学科 准教授 中島美那子 氏

自分の研究から紹介します。平成27年度、167名のお母様方にご協力いただき、子育てについての調査を行いました。そのアンケートの中で、このような質問をしました。
「子どもが幼いうちは母親が家にいて、子どもを育てるべきだと思いますか?」
すると、「とてもそう思う」と「どちらかというとそう思う」を合わせて76%のお母様が肯定するという結果となりました(図1参照)。
そしてその理由を伺うと、「子どもが寂しい思いをしないから」、「子どもとの絆が深まるから」、「自分も母親にそう育てられたから」という回答が上位になりました。
ここで注目したのは、実際にはお仕事などで子どもさんを保育所に通わせているお母さんの多くがこの質問に肯定していたことです。「本当は子どものためには家にいた方がいいのだろうけど、私はできていないな・・・」と思って回答していることが想像でき、現在の選択(実際の生活)に何か後ろめたさを感じている方がいるのでは、と気になりました。
そして話は変わりますが、先日、現在放送中の連続ドラマを見ている学生がこんなことを言っていました。
「母親が仕事にのめり込むと子どもが寂しくなって、先々夜遊びするようになったら大変だから(ドラマがそうらしいのです)、私は子どもが生まれたら仕事は辞めて家にいることにします」と。この学生の発言から、私たちは何か人生の選択をする時は、少なからず慣習やメディアの影響を受けることがわかります。
では、本当に「子どもが幼いうちは母親が家にいて、子どもを育てるべき」なのでしょうか。パート2ではこのことについて、心理学の分野ではどのような見解が出されているのかに触れたいと思います。
 
引用文献: 中島美那子・秋葉美奈子・飯田裕香里・金澤優(2015)「社会全体で子育て」は可能なのだろうか−母親の意識から−. 茨城キリスト教大学紀要49.pp.123-135.


図1 子どもが幼いうちは母親が家にいて、
子どもを育てるべきだと思いますか? (161人回答,167人調査)

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子どもが幼いうちは、母親は家にいるべき!?【パート2】
茨城キリスト教大学文学部児童教育学科 准教授 中島美那子 氏

『子どもの養育に心理学がいえること』(2001)という書籍があります。授業でもよく紹介するのですが、多くの信頼性の高い研究が載っています。今回のテーマに関連する研究もたくさんあり、それらの研究結果をまとめると、以下のことがいえます。
「子どもの成長に良い影響を与える母親(第一養育者)は、自分の役割に満足している人である。働いているかどうか、あるいは子どもと一緒にいる時間の長さはどうかということよりも、母親自身が満足しているかどうかということが子どもの成長に影響を与える」
たとえば、「ちょっと子どもと離れてリフレッシュ(満足)したら、その後は子どもに優しくなれた」という話をよく聞きますね。
もちろん子どもが「お母さんは自分のことを大切に思ってくれているのだな」という気持ちをもつことができるように接することは大事ですが、そこを押さえつつ、母親が自分の納得のいく人生を歩むことは、子どもにとって問題ないようです。問題がないどころか、子どもにとってプラスに働くということでしょう。
そうとはいえ、実のところ私自身も子育て中に「今の役割に満足!」と公言できたかと言えば、自信はありません。きっとここでいう「満足」とは、「まあ、OKかな」くらいで良いのだと思います。
子どもと離れたくないと思えば一緒にいても良いし、家にずっといるとカリカリしちゃうから外に出て働こうと思えばそうしても良いのだということを心理学の研究成果が示しています。
 
引用文献: H.R.シャファー(2001)子どもの養育に心理学がいえること.新曜社.

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子供のよいところを伸ばしましょう
県西総合病院病院長・小児科医 中原 智子 氏

 子どもの健康診断は集団で行うことが少なくなり、親が個別に医療機関を受診する自発的な行動となり、大きくなると保育園や幼稚園での健診に代わってきました。けれども、身体的な健診は受けても、細かな発達について診察を受ける機会はあまりありません。
 少子化で、同じくらいの年齢の子と比べることも少なくなってきました。
 そのため,日々の生活の中で、子どもについて困っていることがあっても、親としてはそれを障害として認めたくない気持ちが働き、自分の対応が悪いと思ってしまうこともあります。
 保育園や幼稚園に入り、刺激の多い子ども集団の生活になると、今まで家では気づかなかったことに気づかれることがあります。子どもは家族の手助けがないところで、一人で困っていることがあります。
 友達と遊べず一人でいることが多い、大人の言っていることがピンときていない、会話のピントがずれる、ちょろちょろしていてじっと座っていられない、思いつくとしゃべらずにいられない、どこかに行ったら駆け出して行ってしまい行方不明になる、初めてのことに対する抵抗が強い、順番が待てない、・・・。もともと気が付かれなかったものもありますが、その年齢になって初めて目立ってくる場合もあります。
 子どもが何をしたいのか、邪魔されて反抗しているのか、こだわりの部分はどこか等、よく観察してみましょう。行動パターンが見えたらそれを崩さないようにしてみましょう。やり方や順番が変わるときは、前からよく言い含めておきましょう。これで生活がスムーズになれば、あまり心配はいりません。
 子どもが使わないような大人びた難しい言葉を使う、相手に対して真実だけれど、その場で言ってはいけないことを言ってしまう、こだわりが強い、とても好む感覚や遊び等があれば自閉症の可能性があります。
 また,言葉で特定の行だけが聞き取りにくい場合があります。発音全体がはっきりしない場合もあります。
 これらの症状があるからといって、すべて診断が付くわけではありません。また、困っている程度もさまざまで、子どもによっても、家族によっても異なってきます。
 心配なお子さんでも、驚くほど短期間に発達する方もいます。また、年齢的にあるいは症状が軽く、はっきりとした診断を付けられない場合もあります。お子さんにどのような傾向があるのかを知り、軽い知的障害や自閉症、注意欠陥多動症等の場合もあるので、正しい診断のもとに経過を見ていくことが重要と思われます。一回の診察では診断を付けられないことも多く、経過を見ていくうちに困っている点がさらに明らかとなり、子どもの特性や家庭の養育環境も見えてきます。
 子どもの困っているところはできるだけ少なくし、よいところを最大限伸ばせるように、家庭と保育園・幼稚園、地域、医療機関の息の長い連携が大切です。

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子育てをするときに大切なこと
茨城キリスト教大学 准教授 飛田 隆 氏

子育てをするときに大切なことはたくさんありますが、ここでは3つのことについて書きたいと思います。
 それは、睡眠・食事・排泄の3つのことです。
 睡眠は寝ている長さより何時に寝たかも大切です。「早寝、早起き」の標語が昔から繰り返し伝えられています。早く寝ることは子どもの体や脳を育てるのにとても重要です。
 子どもにとって睡眠はとても大切なことは皆さんもご理解いただいていると思いますが、寝る前の環境についてはいかがでしょうか、寝る直前までテレビを見たり、ゲームをしていたりしますと子どもの脳は興奮したままでなかなか鎮まらないことがわかっています。寝る時間の1時間位前にはテレビ等を控えることが大切です。そうでないと寝る環境を保護者の皆さんが整えても子どもの脳が寝られない状態になったままになります。
 また強い光の下にいるとメラトニンと呼ばれるホルモン(睡眠ホルモンとも呼ばれています)の分泌が抑えられてしまいますのでなかなか眠りにつけないということになりますので、寝る前には照明をおとし暗めの部屋で過ごすことが大切です。
 次に食事に関してですが朝食についてお伝えしたいと思います。脳は栄養をためておくことはできませんので朝起きた時には脳の栄養が少なくなっています。少なくなった栄養を補うために朝食をとることはとても大切になります。朝食をとることで脳に栄養がいき目覚めが良くなります。
 しかしながら中には朝が苦手な子どももいて、皆さんが苦労することもあるかと思います。
 そこで初めのうちは食べやすい食事からはじめてもよいと思います。バランスの良い食事が大切なことは皆さんもわかっていると思いますが、食べてくれなくては、はじまりませんので食べやすい物から始めてもよいと思います。例えば果物、バナナ等は手軽に食べられますし子どもも好きな子が多いと思いますので食べてくれるのではないかと思います。そこにヨーグルトや牛乳をたすことが出来ればなおよいと思います。大切なことは食べ物を口に入れるという習慣を身につけることで、食に関する意欲がでて徐々に食べ物の種類を増やすことが出来れば良いと思います。
 最後に排泄です。ひとつのポイントは習慣化だと思います。各家庭の状況や子どもの体の様子も大きいと思いますが、朝、昼、夜と大まかに決めて決まった時間帯にゆっくりとトイレに入る環境を大人が整えることも大切だと考えています。また便秘になりやすい子どもには寝る前にコップ一杯の水と朝起きた後にうがいをしてから同じくコップ一杯の水を飲むことで排便を促す効果があります。
 以上3点ご紹介いたしましたが、出来そうなことからお試しくだされば良いと思います。

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生まれてきて良かったと思える子に育てるために【パート1】
認定こども園大野めぐみ保育園長 中西 三千子 氏

<自己肯定感のある子に育てる>
「いいところも悪い所もみんな受け入れられ愛されている」「そのままのお前でいいんだよ」これが伝われば子どもは輝きます。自分は大切な存在だ・生きている価値があると思える子に育てることが親の家庭の役目ではないでしょうか。
自己肯定感を育てるために,次の10項目が大切だと思います。
①スキンシップ ②ご飯を作る,一緒に食べる ③一緒に遊ぶ ④泣いたらよしよしする ⑤子どもの気持ちを汲んで言葉にして返す ⑥子どもの話を聴く ⑦絵本を読む ⑧子どもを丸ごと褒める ⑨頑張れより頑張っているねの言葉をかける ⑩ありがとうの言葉をかける  
自己肯定感の低い人は,お金があっても勉強ができても良い会社に勤めていても苦しい人生と感じ,反対に高い人は,なくても幸福感を感じるのだと思います。
<子どもの話を聴くときは>
・子どもの話している時間より,自分の話している時間を短くしましょう
・目を見て大きくうなづいて「そうか,そうか」「○○なんだね」と聴きましょう
<褒め方> 
・褒めるとは,子どもの頑張りや成長を見つけて喜びを伝えること 
・できないことよりできているところに注目しましょう。
・できて当たり前ではなくできなくて当たり前
・比較するなら以前のその子と

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生まれてきて良かったと思える子に育てるために【パート2】
認定こども園大野めぐみ保育園長 中西 三千子 氏

<叱り方> 
・叱るとは,子どもが自分も他人も大切にできるように教えること
×「ほんとにお前はダメなやつだ」と人格そのものを否定せず行為で叱る
・子どもを止めて目を合わせてきっぱりと。はっきり,短く,具体的に
・「○○してはだめ」よりも「○○しようね」
・「あなたはどうして○○なの」あなたメッセージではなく,「私は○○してほしいと思ってる」と私メッセージで
・注意は根気よく繰り返して
*体罰は百害あって一利なし 体罰された子は①攻撃性が強くなる(乱暴)②反社会的行動にでる(万引き・破壊)③精神疾患を患う と言われています。
<早起き・早寝・朝ごはん>
幼児期は生活リズムを整える大事な時期です。成長ホルモンもたくさん出ます。夜寝ている間にはメラトニンというホルモンが脳内に出て思春期まで第二次成長を抑える働きがあります。メラトニンの敵は光,夜更かしはイライラや低体温,朝食欠食を引き起こします。朝はカーテンを開け日の光を入れ子どもを起こし,夜は寝かしつけることが大切です。あわただしい子育て中だからこそ寝る前に絵本を読み(「ねないこだれだ」は効果的。)絵本を読んだら寝る習慣をつけてはいかがでしょうか。「寝ない子の所には蛇が来るよ,お化けがくるよ」なんて昔から家庭の中で寝かしつけていた方法が良いのです。
<家庭の中でお手伝いをする機会を与えましょう>
家庭の中の伝承は子どもを育てます。自主性・積極性は4歳までに育つといわれています。自分で考え行動していく力はお手伝いの中からも育まれます。手伝ってくれたら必ず「ありがとう」も忘れずに!

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