回答(小学校5・6年生)

習慣・しつけ

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Q1. 反発する子

娘が最近になって,私が言ったことに対して素直に「はい」と言わずに,反発することが多くあります。どのように接したらよいか困っています。

小学校高学年の母親

Answer

子どもは,自我の発達過程の中で親や周りの大人たちに対して反抗的な態度を強く示す時期があります。小学校高学年くらいになると,幼い子どものようなふれあいを求めてくる一方で,大人びた口調で文句を言ったり,反抗的な態度を取ったりすることは珍しくありません。親に向かって乱暴な言葉で話しても,心の中では,「自分のことを分かってほしい」「親から愛されたい」と欲している時期です。
娘さんなりに,お母さんに対する反抗と甘えを繰り返しながら,徐々に大人になっていくものです。
ですから,娘さんが,お母さんの言うことや考えを受け入れないことがあっても,大人になるための成長の過程と考えた方がよいでしょう。
もし,反抗的な言葉を発する時には,何が反対なのか,どこが気に入らないのかなど,娘さんの考えを聞いてみる姿勢も必要でしょう。また,お母さんが娘さんに話しかける時にも,「このことについてどう思う」「なるほど。そのようにも考えられるね」など,娘さんを一個人として尊重するような会話を心掛けることが大切です。
「まだ小学生」と思わずに,「一人の人間」であるという気持ちで向き合い,自立していくよう見守る心のゆとりが必要でしょう。

教育・子育て電話相談員
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Q2. 反抗的な態度を取る息子

小学校高学年の息子は,毎日のように両親が共働きの友だちの家でゲームやエアガンなどで遊んでいます。勉強も全くせず成績も下がってきています。注意をしても反抗的な態度を取るばかりで困っています。

小学校高学年の母親

Answer

小学校の高学年になると,友だち関係や遊び方などが変化してくる時期です。友だちの影響を受けやすくなり,友だち同士のかかわりを大切にするようになります。
親としては成績が下がったことが心配で,その友だちと遊んでばかりいることを注意するのでしょうが,息子さんにとっては大切な友だちを否定されたという思いになり,反抗的な態度を取ってしまうのでしょう。
また息子さんくらいの年齢は思春期に差しかかる時期で,親に注意されると余計に反発したくなるような年ごろであり,それは子どもの自立や親離れが始まった証拠でもあります。
一方的にしかるのではなく,父親を交えて,遊び方や勉強の仕方を息子さんと一緒に考えていくことが必要です。そして話し合ったことがきちんと守れた場合などにはたくさん褒め,認めてあげてください。しかしエアガンのように他の人に危害を加える可能性があるような遊びについては,遊び方の注意をしっかりと教えなければなりません。
時には友だちを自宅に呼んで一緒にゲーム以外のもので遊んだりするのも一つの方法です。そうした中で,友だちとのかかわり方など息子さんの様子も見えてくるでしょう。息子さんの友だちを大切にしようとする気持ちや複雑な思春期の始まりの時期であることを理解するとともに,親として息子さんを大事に思う気持ちを伝え,また学校生活や成績の面などについては担任の先生にも相談してはいかがでしょうか。

教育・子育て電話相談員
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Q3. 最近,反抗的な小学校高学年の息子

小さい頃から,明るく素直で,何でもよく話してくれた息子は,最近,母親の言うことに反抗的で,勉強もしなくなりました。ちょっとした注意にも乱暴な言葉で反抗し,部屋に閉じこもってしまいます。今後,どのように接したらよいか悩んでいます。

小学校高学年の母親

Answer

小6といえば,思春期の入口におり,心身ともに大きな変化が起こる時期です。その変化をどう受け止めたらよいかわからずに,戸惑い悩みを抱えることがあります。学校での友達関係でストレスを抱えてたり,いじめられているということも考えられます。親や周りの大人たちの言動に,疑問を感じ,時に激しく反発することや自分の感情をうまく表現できずに心を閉ざしてしまうことがあるかもしれません。特に男の子の場合は,お母さんに話づらい悩みや問題を抱えていることもあります。
身体的な変化が表れる小学校高学年からは,子どもの欲求を受け止め,包み込む母性的なかかわりだけでなく,自分の欲動を抑え,うまく筋道を立てていくような父性的な大人の姿を知ることも大切になってきます。お母さん一人で抱え込まず,ご家族や周囲の方の協力必要です。
中学・高校と進むにつれ,子どもは甘えと反抗を繰り返し,悩みながら成長していきます。反発しながらも支えてほしいという思春期の子どもの複雑な心を理解し,温かく見守る姿勢を大切にしたいものです。

教育・子育て電話相談員
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Q4. スマホゲームにはまる娘

娘は,スマートフォンのゲームにはまり,勉強も手につきません。購入前の約束も守れず反抗的な態度で深夜までスマホを操作している娘に,親としてどのように接していけばよいでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

スマホ購入後に問題が起こるケースはよく聞きます。大人でもゲームに夢中になる方が多いのですから,子どもにとっても魅力的なものだと思います。スマホの扱いは家族全員の問題だと認識し,必ず守るべき約束をつくり保護者の責任で与える必要があります。
娘さんの件ですがどうしたら約束を守れるのか,守れない場合はどのようにするかなど,もう一度,話し合うことが大切なのではないでしょうか。その時に親の考えを再度,しっかり伝え,その結果,守れないならば,約束のとおり預かったり,時間制限したりすることが必要です。例えば,夜九時になったら親の目の届く場所にスマホを置くことなどが考えられます。それにより,家族の団らんや睡眠時間の確保にもつながります。
お子さんの将来のために自己統制力を育てていってほしいと思います。

教育・子育て電話相談員
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Q5. 親に反抗的な態度の息子

小5の息子は、最近、私が何を言っても言う事を聞かず、反抗的な態度をとることが多くなりました。親としてどう関わったらよいか迷い悩んでいます。
 

小学校高学年の母親

Answer

子どもには、自我が発達する過程で親や周りの大人に対して反抗的な態度をとる「反抗期」と呼ばれる時期があります。親に対して乱暴な言葉で話しても心の中では「自分のことを分かって欲しい」「愛されたい」と欲している時もあります。息子さんが反抗的な態度をとることがあっても、大人になる通過点と考え、頭ごなしに叱らず、本人の話に耳を傾け、その気持ちを受け入れてあげることが大切です。しかし、親以外にも同じように反抗的な態度をとったり、交友関係において同様な態度をしたりすることはないかと、注意することも必要です。さらに、担任の先生に、学校での生活を聞いてみることも良いでしょう。成長する一人の人間として子どもを尊重し認めることが子どもの自信や意欲にもつながっていきます。

教育・子育て電話相談員
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Q6. スマホを与える際のポイント

 我が家の小学校5年生の子にスマホが欲しいと言われました。ほとんどの子が持っていると言っているので買い与えようと思っていますが、いろいろなトラブルに巻き込まれるのではと心配です。 
 どのようなルールを作って与えればよいのかポイントを知りたいです。
 

小学5年生の母親

Answer

ルールのポイント
 このスマホの所有権は親だということをはっきり伝えることが大切です。「貸してあげるものだから大切に使ってね」から始めること。約束は「あなたをネットの危険から守るため」としっかり伝えます。押し付けのルールにならないように「子どものどうして?」に答えながら進めていきましょう。

〇 一日の利用時間を決める。(小学生に必要な睡眠時間は8~10時間)
 特に就寝まえには親に渡す、充電はリビングでするなど預けっぱなしにならないように。(いじめは夜間が要注意)学校がお休みの日の約束もしましょう。利用時間は依存、成長期の健康などに関係してきます。生活リズムを崩さないように具体的に話し合いましょう。時間だけではなく場所や場面などでも話し合いを。

〇 SNSを使い方に注意! 
 スマホで人の悪口や嘘を書かない。人を傷つけることに参加をしてはいけない。見て見ぬふりをしないでみつけたら親に相談すること。

〇 スマホでプライベートな写真を撮らないこと。送らないこと。(自撮り被害を防ぐ)
 ネットに載せた画像は一生消えないこと、知らない人にまで広まってしまうことを話しましょう。
情報の拡散性を子どもは想像しきれません。「情報を発信するときは慎重に!」です。

〇 ゲームの課金はしないこと。
 課金したいときはかならず相談すること。(金銭の管理)

〇 ペナルティー  …やはり必要です。
 約束を守れなかったときは一度、スマホは返してもらいます。子どもと一緒に話し合いましょう。
決して取り上げる罰ではなく、原因をみつけて「やり直す」をしてください。
 
 もう一つのポイントは「何かあったら親に話す、話せる」という親子の関係性です。その信頼を築くためにも親のスマホの使い方は「子どものお手本」なのだということを忘れずに!またスマホやアプリには子どものための機能制限やSNSの見守りサービス等があるので利用することもお勧めします。

茨城県メディア教育指導員連絡会 会長 堤 千賀子
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Q7. オンラインゲームに夢中になる息子

 息子は、コロナ禍の休校中にスマートフォンのゲームにのめり込んでしまいました。通常登校の今でも時間を気にせずゲームをしています。ゲームに夢中になる息子にどう接したらよいでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

 休校期間をきっかけに、自由になる時間が増えたため、いわゆるゲーム依存になることが心配されています。ご相談の内容は、最近話題に挙がることが多いケースです。
 ゲームは、子どもにとって、とても魅力的なものです。特に、オンラインゲームには、誰かと協力して行うものもあり、なかなか止められないこともあるようです。だからこそ、スマートフォンの使用については、家庭内でのルール作りが大切です。ルールを作る際には、親の意見を押し付けるのではなく、お子さんと一緒に話し合って決めましょう。また、お子さんが納得した上で、物理的な制限(保護者制限やタイマー機能等)を活用することも考えられます。
 これらの対策が効果的に働くには、信頼関係が必要です。普段からコミュニケーションを取ることを意識し、お子さんの理解に努めることが肝要です。

子どもの教育相談員
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Q8. 親に反抗的な息子

 小学校5年生の息子が、最近になって、親に反抗してばかりです。以前は、素直な子供でしたが、急に変わってしまいました。どのように接していったらよいか悩んでいます。

小学校5年生の母

Answer

 今まで素直だった子が、口ごたえや言い訳などの反抗的に見える態度が増えると、親として心配になりますね。
この時期の子供は、心も体も急激に変化する時期です。親と親密な関係だった子供も、小学校高学年くらいになると、心理的に独り立ちが始まり、自立した行動を取るようになり、親に対する反抗と甘えを繰り返しながら、徐々に成長していきます。ですから、息子さんが、親の言うことや考えを受け容れないことがあっても、大人になるための成長の過程と捉えた方がよいでしょう。
 息子さんの考えを聴いてみる姿勢も必要です。「このことについてどう思う」「そうともかんがえられるね」など、息子さんを一個人として尊重するような会話を心がけ、息子さんの成長を支えていきましょう。

子ども教育相談員

学習・進路

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Q1. 息子の進路

息子の中学校進学について,私と主人の意見が対立しています。息子は親の言いなりで,今回の進学についてまだ真剣には考えてないようです。主人は私立の中学校を受験させたがっています。私は友人の多い地域の公立中学校で学校生活を送ってもらいたいと期待しています。どのように対応したらよいでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

ご主人の考えは,厳しい競争社会の中での自分の体験から出たものでしょう。現実の社会を見据えると理解できるところもあります。また,お子さんに地道で着実な道を歩ませたいというあなたの考えも理解できます。
ここで大切なのは,お子さんの考えでしょう。小学校6年生ですから自分でしっかり考え,判断させてもよいと思います。
ご両親としましては,中学校の資料などを収集して,人生の先輩として人生の後輩であるお子さんに十分なアドバイスをしてあげましょう。それを参考にして,お子さんが自分で決めることができるように応援することが大切です。
親が決めてしまうと将来,学校生活などについて問題が生じた場合に,大きな後悔をしてしまうことが心配されます。しかし,本人が決めたことなら,少しぐらいの障害に出合ったとしても,困難に負けず,頑張って乗り切ることができると思います。

教育・子育て電話相談員

交友・学校生活

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Q1. 腹痛を訴える息子

息子は腹痛を訴えることが多くなりました。理由を聞いてみると,友だちが後ろからたたいたりするので嫌だと言っています。私に話をするとスッキリして遊びに出掛けていきます。息子はどちらかというと内向的で,相手にものをはっきりと言えない性格です。腹痛と友だちの乱暴には関係があるのでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

息子さんの腹痛は,友だちとのかかわりが原因であると思われます。お母さんが受容的にお話を聞いているので,息子さんは安心して自分の嫌なことを話しています。そのことで息子さんの悩みが軽減され,気持ちの切り替えができているようです。
今回の場合,お母さんは息子さんをしっかりと見守っており,親子の信頼関係ができているので,今後もこの姿勢を続けていってください。さらに,息子さんが相手に対して「嫌なことは嫌」と言える勇気を持って行動できるよう,励まし支えるようにしましょう。
友だちの乱暴についての対応ですが,この行為が続く場合はいじめととらえ,担任の先生に相談してください。事実や背景を調べ,早急に対処してもらう必要があります。場合によっては,学校全体で対処していただくことも考えられます。
いじめの問題を解決するために,家庭では「親自身が他人を思いやる気持ちや,正しいことを勇気を持って行う」「子どもの日常生活に十分目配りをする(変化や悩みを察知)」「親は一人一人の子どもの違いや良さを見詰め生かしていく」,などを心掛けましょう。

教育・子育て電話相談員
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Q2. 子ども同士の物の貸し借りのトラブル

小学校高学年の娘は,仲良しの友だちと互いにゲームの貸し借りをしていましたが,最近,貸したものを返してもらえず困っているようです。どのように関わってあげればよいでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

子ども同士のトラブルは,できるだけ子ども同士で解決させたいものです。大人が介入して安易に問題を解決することが子どものために必要なのかを十分に考えることが大切ですが,今回の場合,子ども同士では解決できないようですので,大人の手助けが必要かもしれません。まずは,お母さんが感情的にならずに,お子さんの悩みを受け止めてあげることです。
次に,担任の先生に相談し,子ども同士の良好な関係を最優先した慎重な対応策を考えてもらえるようお願いしましょう。さらに学校での二人の様子を観察してもらい,時々先生にその様子を伺うようにしてみてはいかがでしょうか。
娘さんは,仲良しの友だちに大事なものを返してもらえず悩んだと思いますが,同時に,借りた相手の気持ちを考え,きちんと返すことの大切さなども学んだのではないでしょうか。

教育・子育て電話相談員
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Q3. 中学校入学に向けて

小6の子どもがいます。中1ギャップがあると聞きましたが、中学校入学に向けて気をつけることや心構えにはどのようなことがありますか?

小学校6年生の保護者

Answer

 小学校から中学校に進級すると、学校生活、人間関係、学習の大きな変化で学校に適応できなくことがあります。それぞれの学校でも様々な取組が行われていますが、家庭でできることを考えてみましょう。
 一つ目は、家庭学習の習慣をつけておくことです。
 中学校は、小学校よりも学習が難しくなったり、授業のペースが速くなったりします。そのことを、前もってお子さんに伝えて、お子さんと、無理のない範囲で少しずつ学習習慣を身につけていきましょう。予習・復習が自主的にできるようになり、授業についていけないといったケースも未然に防げる可能性があります。勉強のサポートをする際は、理解できないことに対して叱らず、わからないところがあれば、ひとつずつゆっくりと確認し、お子さんに寄り添ってアドバイスをしましょう。小学校の復習に加えて、家庭で是非練習しておいてほしいのは、「聞きながら書く」練習です。小学校では聞く時間・書く時間を分けてとることが多かったと思いますが、中学校では書くための時間を設けないことが多いので、練習しておくと役に立ちます。
 二つ目は、「あらかじめ、中学校生活に関する情報を子どもと共有する」です。
 中学校では制服を着る、教科ごとに先生が替わる、部活動がある、自由時間が少なくなり友だちとの遊び方も変わること、先生や先輩に対する礼儀や言葉づかいなど、小学校とは違う難しい場面に直面することが予想されます。前もっての知識があれば、あわてずにすみます。また、「みんなと仲良くできない」という悩みがあった場合には、「それぞれの個性や考え方があるのだから、仲良くできる人もいれば、仲良くできない時もある」「朝学校に行って、5人の先生にあいさつする、10人の友だちとあいさつする、3人の友だちと話ができたら、それで十分。但し仲良くできない人にも礼儀正しくね」と伝えると、お子さんがほっとします。
 三つ目は、「親が安全基地(子どもが家庭でリラックスできる環境をつくる)」です。
 部活動、勉強、人間関係などで疲れる子どものために、家庭の環境をゆっくり休めて安心できる場所として整えましょう。「学校から帰ったとき、ホッとできる」場所があれば、お子さんが困難を感じたとしても、家では安心して毎日を過ごすことができます。「できない自分・傷つく自分・辛さに負けそうな自分」を受け入れて、「少し休もう」と言ってくれる親がいると子どもは安心します。『できない自分』を「大丈夫、ここは安全だから。できないことを責めたりしないよ」と家庭が「安心・安全」な場所なら、少し休憩して『また頑張ってこよう』と回復します。
 お子さんと一緒に、楽しい中学校生活に向けて心構えを作っていってください。
 

職 名 一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 茨城県家庭教育支援スーパーバイザー齊藤 文江

いじめ・不登校

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Q1. 学校を休みがちになった息子

小学校高学年の息子は2学期に入ってから学校に行きたくないと言い始め,学校を休みがちになりました。1学期中は元気に通っており,夏休み中もサッカーのスポーツ少年団で友だちと仲良く練習に参加し,試合に出場するなど楽しく過ごしていました。理由を聞いてもはっきりとした答えが返ってきません。どうしたらいいでしょうか。

小学校高学年の母親

Answer

息子さんは夏休み中,意欲的にサッカーの練習をし,目標としていた試合にも出場することができたのでしょう。しかし一方で暑い日の練習と試合で体は疲労し,夏休みの宿題も十分やれなかったことなどがきっかけで,学校に行きたくなくなっているのかもしれません。
また夏休み中はサッカーの友だちだけのかかわりになってしまい,学校での友だちとは少し距離ができてしまうなど,友だちとの関係からも楽しかった学校生活に意欲がなくなっているのかもしれません。あるいは家庭でも親にあまりかかわってもらえないため,学校に行き渋ることで,自分にもっと目を向けて欲しいという気持ちを自己表現しているのかもしれません。
息子さんが学校を休みがちになったことにはさまざまな原因が考えられます。息子さんがどういう日に学校に行きたがらなくなるか,どんな言葉で学校へ行きたくないことを親に伝えてくるのかなど,よく観察する必要があります。原因が学校生活にあるとすれば担任の先生に相談することが必要でしょうし,家庭での問題には,家族みんなで話し合いの場を持ちましょう。
大切なことは,親としてつらい思いをしている息子さんの気持ちを十分に理解してあげることです。そして息子さんのプラス面を認めるようなかかわり方をし,自分に対する自信を回復させ,成長のための心理的な支えとなってあげましょう。

教育・子育て電話相談員
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Q2. 不登校気味の娘

小学校高学年の娘は,朝起きてから何となくぐずぐずして遅くなり,登校班の約束の時間に間に合わないことが多くなりました。一人で登校したり,時には休んでしまったりしたこともあります。このまま学校を休み続けてしまうのではないかと不安です

小学校高学年の母親

Answer

朝は普通に起きられるのに,登校時間が迫ってくると行動が遅くなるというのは,娘さんの心の中に学校生活で何か気に掛かるものがあるのかもしれません。はっきりとした原因が分からないことは,お母さんにとっても不安なことだと思います。
まずは,娘さんの家での様子を担任の先生に伝え,学校での友だち関係や学習の様子などを聞きながら,学校と家庭との連絡を密に取り合うことが大切です。学校で,いじめや身体疾患・不適応などの明らかな兆候がないのであれば,登校を渋っている原因がほかにあるのかもしれません。
娘さんが登校班の約束の時間に遅れても,お母さんと一緒に学校に行ける段階であれば,しばらく様子を見守ることも一つの方法です。そして,本人の気持ちを否定せず,娘さんが頑張っている気持ちを認めてあげることも,親の役割として大切です。悩みを自分自身で解決できるよう支援しながら,しっかりと見守ることも子どもの成長のためには必要なことです。

教育・子育て電話相談員
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Q3. サッカー少年団で仲間外れ

サッカーが大好きな息子なのに,このごろ練習に行きたくないと言い出し,表情も暗くなりました。本人に原因を聞いても何も話してくれないので,他の部員の母親に聞くと,陰で悪口を言われたり,無視などの仲間外れをされたりしているようです。親として心配でたまりません。

小学校高学年の母親

Answer

急に好きなことをしなくなったお子さんを見て,不安になったお母さんの気持ちがとてもよく分かります。本人も両親に心配をかけたくないという気持ちと,自分でどう解決してよいのか悩んでいる様子がうかがえます。
自分の気持ちを素直に言葉にすることができない状態が続くと,体調にまで影響が出たりします。まずは,少年団の責任者やコーチに相談することが大切です。スポーツはともすると「レギュラー争い」など仲間との競争意識がエスカレートして,ゆがんだ上下関係ができてしまうこともありがちです。
集団スポーツのよさは,ひとつの目標に向かって互いに切磋琢磨し,技術も心も伸ばしていけることです。指導者は日ごろから団員同士の人間関係を把握し,望ましい関係づくりにも取り組んでいますので,お子さんを交え十分に話し合うことが大切です。
保護者としては,「我が子の身の安全を全力で守り抜く」という親の気持ちをしっかり伝え,お子さんの心を独りにさせないようにするとともに,保護者同士の連携をさらに深め,少年団を保護者全体で見守る雰囲気づくりに努めることも必要でしょう。

教育・子育て電話相談員
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Q4. 教科書やノートにいたずらの跡

子どもの教科書やノートにいたずらをされた跡がありました。いじめられているのではないかと心配です。

小学校高学年の母親

Answer

「衣服の汚れが見られる」「けがや体調不良を訴える」「交友関係が変化する」「学習への意欲をなくす」などの小さなサインを見逃さないためには、日頃から子どもの生活の様子や友達との関係に気を配って見守っていくことが大切です。
「いじめられていることは恥ずかしい」「いじめられている自分が悪い」「親に心配かけたくない」という気持ちから、いじめられていることを自分から親にはなかなか言えないものです。また、いじめられた体験を語ることは、いじめを思い出してつらい気持ちになるものです。子どもの気持ちに寄り添った言葉かけや態度を心掛けましょう。
そして、どんな小さなことでもいじめの解消に向け、すぐに学校に相談し、連携を図るようにしていきましょう。
また、状況が改善されたように見えても「またいじめられるのではないか」という不安は簡単には解消されません。温かく見守ってあげましょう。

茨城県教育委員会 リーフレット「思春期の子どもの心に寄り添うために」
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Q5. 不登校になってしまったとき

小学校6年生の子どもがいます。中学生になると、環境の変化、学業不振、部活動、交友関係などが原因で不登校になる子が増えると聞きました。子どもが不登校になった場合、「教育支援センター(適応指導教室)」や「フリースクール」に通う方法があると聞きましたが、どのようなものでしょうか。また、これらに通う場合は、出席になりますか。

小学校高学年の母親

Answer

○教育支援センター(適応指導教室)について
各市町村教育委員会では、不登校児童生徒の支援を行うため、学校以外の学びの場として「教育支援センター」(※)を設置しています。
児童生徒の在籍校と連携を図りながら、児童生徒の実態に応じて、個別カウンセリングや教科指導、集団活動などを行うとともに、不登校に関する保護者などからの相談にも応じています。
※「教育支援センター」の名称は各市町村によって異なります。
※「教育支援センター」の各市町村の設置場所及び連絡先は以下に掲載しています。
トップページ→「子育てに役立つマンガ・動画・資料」→「子育てに役立つ資料」→「思春期の子どもの心に寄り添うために」(茨城県教育委員会作成リーフレット)

○フリースクールについて
「フリースクール」とは、一般に、不登校児童生徒に対し、学習活動、教育相談、体験活動などの活動を行っている民間の施設を言います。
フリースクールの規模や活動内容は多種多様であり、民間の自主性・主体性の下に設置・運営されています。
そのため、フリースクールを利用する際には、活動内容や利用料金などをよく確認したり、見学したりしたうえで、利用するようにしましょう。

○出席になるのかどうかについて
不登校児童生徒が「教育支援センター」や「フリースクール」に通う場合は、一定の要件を満たすときには、出席となります。

お子さんが学校に行きたくないなど、気になる様子が見られたら、まずは担任の先生に相談してみましょう。学校では、市町村教育委員会と連携して、お子さんの様子や意向を確認しながら、支援しています。

 

子どもの教育相談員
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Q6. 登校しない娘

小学校5年生の娘は、一週間続けて登校していません。先生が家庭訪問に来てくれても自分の部屋に入ってしまいます。何も話してくれず困っています。

小学校5年生の母

Answer

 子供たちの多くは、学校に行きたい、行かなけばと思っています。娘さんも、一週間続けて登校していないことで自分を責め、先生と顔を会わせたり、気持ちを話したりすることにためらいを感じているかもしれません。 
 心配や焦りから「何があったの?」「どうして行かないの?」などと聞きたくなりますが、娘さんが安心して話ができるように「あなたの気持ちを大事にしたい」「いつでも話を聞くよ」というメッセージを伝えてください。 
 少し時間はかかるかもしれませんが、娘さんの思いが表現されるようになるでしょう。その思いを否定せずに受け止め、寄り添うことに努めましょう。そして、何も話してくれない娘さんの状況を担任の先生にも伝え、学校と連携しながら、娘さんの思いを大事にする関わりを続けていきましょう。

子ども教育相談員

その他

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Q1. 少年団の活動に夢中

小学5年生の息子は,小学校3年生から地域の野球スポーツ少年団活動に参加し,どうにかレギュラーポジションを取ることができました。最近は野球に夢中になり過ぎ,勉強もおろそかになって成績も下がってきています。スポーツ少年団のような団体活動も大切なことは理解できるのですが,今後どうしたらいいでしょう。

小学校高学年の母親

Answer

大好きな野球スポーツ少年団に入って一生懸命努力した結果,レギュラーに選ばれたのでしょう。一つのことに夢中になれることは本当に素晴らしいことです。息子さんの努力を,大いに褒めてあげてください。
スポーツ少年団のような団体活動は互いに協力し,励まし合ったりしながら,人と人とのかかわり方を学んだり,さまざまな交友関係を築いていくものです。現在,夢中になって野球に取り組んでいる息子さんの活動を十分認め,励ますことが,今後の成長に大切なことだと思います。
成績について心配であれば,息子さんとこれからの学習や野球への取り組み方,時間の有効な使い方などを話し合って決めましょう。親が一方的に押し付けるのではなく,自分自身で決めて学習することにより,自主性や責任感などが身に付くと思われます。
あまり成績の変化に過敏にならず,温かく見守り励ましてあげれば,これまで以上に野球も学習への取り組みも充実するでしょう。

教育・子育て電話相談員
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