高校生・勤労青少年におすすめの本

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英語でもよめる ぼちぼちいこか
マイク・セイラー 文/ロバート・グロスマン 絵/いまえよしとも 訳
 挑戦をしても、うまくいかない時ってあります。もしかしたら、うまくいかない時の方が多いかもしれませんね。この絵本のカバ君は、自分の道を探して様々な職業に挑戦しますが、ことごとく失敗します。ガッカリしてしまうのかと思いきや、カバ君は平気です。挑戦して失敗したなら次に進めばいいし、どうにもならなければ肩の力を抜いて、一休みして昼寝でもしたらいい。じっくりと自分を見つめて、また良いことが思いつくまで身も心も充分に休ませたら、「ぼちぼちいこか」と、のんびり、ゆっくり、やっていけばいいのです。
 自分を責める必要も、人の目を気にする必要もありません。大人になってもうまくいかないことは沢山あるので、みんなで「ぼちぼちいこか」でいきましょう。
 この絵本には、関西弁の日本語版の絵本もありますが、関西弁と英語を両方楽しめる日英二か国語版を紹介させていただきました。
偕成社 1,760円
読み聞かせ屋サチエ

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さばの缶づめ、宇宙へいく
小坂康之、林公代 著
「宇宙食、つくれるんちゃう?」生徒の一言から始まった宇宙食開発プロジェクト。高校生が作ったさば缶が国際宇宙ステーションに打ち上げられるまでの12年間を綴ったノンフィクションです。壮大で突拍子もない夢に見えても、諦めずにバトンを繋いでいけばきっと実現できることを教えてくれます。
 
イースト・プレス 1,650円
青少年家庭課

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沖晴くんの涙を殺して
額賀澪 著
津波で家族を亡くし、「喜び」以外の感情を奪われた高校生、沖晴。余命1年の京香と出会い、彼女との信頼関係が深まるにつれて、徐々に感情を取り戻し、「普通」の少年になっていく。死ぬのが怖い京香と生きるのが怖い沖晴の切ない物語。
 
双葉社 1,650円
茨城県青少年家庭課

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〈きもち〉はなにをしているの?
ティナ・オジェヴィッツ 文/アレクサンドラ・ザヨンツ 絵/森絵都 訳
憧れ、幸せ、怒り、妬み、孤独、希望…人の心は常に数えきれない気持ちに揺り動かされています。その〈きもち〉たちが、個性的な姿をして私たちの心の中に住んでいたら。どのページを開いても、どこから読み始めても優しい学びがあります。自分の思い通りにならないこともある気持ちを肯定し、許し、抱きしめることが、あなたにとって重要であることを〈きもち〉たちが起こす行動や想いが気付かせてくれます。どんな気持ちも大切で愛しい自分。嬉しい時にも悲しい時にも、そっと寄り添ってくれる小さな灯のような絵本です。
 
河出書房新社 1,820円
読み聞かせ屋サチエ

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ハリネズミは月を見上げる
あさのあつこ
高校生の主人公の家族や友達とのかかわりが丁寧に描かれ た、主人公の成長を実感できる1冊。多様化した現代の人間関 係の中で、正反対の二人が織りなす青春小説。
新潮社 1,595円
茨城県青少年家庭課

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刑務所しか居場所がない人たち
山本譲司 著
福祉施設と化した刑務所の実態。筆者自ら受刑者として服役する中、目の当たりにした「イメージ」とはかけ離れた現実にショックを受ける。
普段知ることのない世界を知り、社会の在り方について考えるには最適である。
大月書店 1,500円
茨城県青少年家庭課

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君が夏を走らせる
瀬尾まいこ 著
金髪で耳にはピアス。まさに外見は不良少年の大田。
ある日,先輩からバイトを頼まれる。それは,1か月限定のベビーシッターだった。
1歳10か月の「鈴香」のため,何でも全力で頑張る大田。
疾走感溢れ,さわやかな描写が素敵な青春小説。
新潮社 1,500円
茨城県青少年家庭課

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この川のむこうに君がいる
濱野京子 著
東日本大震災で被災した二人の高校生、梨乃と遼。「被災者」を背負う他人同士の二人が吹奏楽部で出会う。同じ境遇にありながら対照的な2人が、音楽を通して出口を模索する。
深い心の傷が癒える日はくるのだろうか。
理論社 1,400円
茨城県青少年家庭課

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虹色のチョーク 働く幸せを実現した町工場の奇跡
小松成美 著
「日本でいちばん大切にしたい会社」と呼ばれる日本理化学工業は,ダストレスチョークを製造し,業界トップシェアを誇る会社である。また,社員の7割が知的障がい者という,国のモデル工場になっている企業でもある。
働く喜びとは何かを考えさせられるノンフィクション。
幻冬社 1,300円
茨城県青少年家庭課

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かがみの孤城
辻村深月 著
中学校入学後,学校に行けなくなってしまった“こころ”。そんな時,部屋にあった1枚の姿見の鏡の中に吸い込まれる。そこには城があり,“オオカミさま”と6人の個性豊かな仲間がいた。
“こころ”と6人の仲間は次第に強い絆で結ばれていく。心を揺さぶれる感動作品。
新潮社 1,500円
茨城県青少年家庭課

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風に恋う
額賀澪 著
全国コンクールに行きたい。高校でも吹奏楽部に入ることになった茶園基は、1年生ながら憧れの人のために部長を引き受け、部活を立て直すことになった。
悩んでも、もがいても、自分を信じて前を向き続ける姿に涙がこぼれる青春小説。
文藝春秋 1,600円
茨城県青少年家庭課

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ひと
小野寺史宜 著
両親を相次いで亡くした柏木聖輔。経済的な理由から大学も中退し途方に暮れていた彼に、田野倉惣菜店の親父さんが声をかけてくれ、その縁で亡き父と同じ調理師を目指し始める聖輔。
血のつながりのない「ひと」からの親切に心温まり、人との関わり方を改めて考えさせられる一冊。
 
祥伝社 1,500円
茨城県青少年家庭課

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ブロードキャスト
湊かなえ 著
高校でも陸上部で全国大会を目指すつもりだった町田圭祐は、合格発表の日に事故に遭い、走ることが出来なくなってしまう。しかし、落ち込む圭祐の「声」に惚れ込んだ宮本正也と、思いもよらない部活で全国大会を目指すことになる。
 
KADOKAWA 1,500円
茨城県青少年家庭課

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蜜蜂と遠雷
恩田陸 著
風間塵(16歳),栄伝亜夜(20歳),高島明石(28歳),マサル・C・レヴィ・アナトール(19歳)。芳ヶ江国際ピアノコンクールを通して互いにその魅力にひかれながら成長していく。果たして優勝するのは誰か。音楽からイメージされる映像的な表現も圧巻!
幻冬舎 1,800円
茨城県青少年家庭課

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ツバキ文具店
小川糸 著
鳩子は鎌倉で亡き祖母の店を引き継いでツバキ文具店を営んでいる。そんな鳩子のもう1つの仕事は代筆屋だ。その仕事に真摯に向かい合う鳩子と,彼女の仲間たちのふれあいにきっとあなたは共感し,心の中があたたかくなるだろう。
幻冬舎 1,400円
茨城県青少年家庭課

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君はレフティ
額賀澪 著
記憶喪失になる前の「僕」は一体どういう「僕」だったのだろう…。橋から湖に落ちて記憶を失った古谷野真樹は,全く見覚えのない友人たちと不安な気持ちで学校生活を送っていた。そんな中,突然「7.6」の数字が現れる。謎を解きながらピュアな気持ちが見える恋愛小説。
小学館 1,400円
茨城県青少年家庭課

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アレグロ・ラガッツァ
あさのあつこ 著
美由は,いとこの美しくフルートを吹く姿に影響を受け,中学生になって吹奏楽部に入部したが,心に傷を負い途中でやめてしまう。高校に入学後,友達の影響もあり,次第に傷ついた心が癒されていく。自分はどうあるべきなのか,自分らしさとは何かという問いに向き合った青春小説。
朝日新聞出版 1,500円
茨城県青少年家庭課

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物語ること、生きること
上橋菜穂子 著/瀧 晴巳 構成・文
「どうやったら作家になれるか」という質問に、幼いころの体験や大学院での研究の体験と実際の作品とのかかわりから丁寧に答えてくれる作品。多様性を受け入れて生きることの重要性を語る。また、あなたを文化人類学の入り口にも誘う。
講談社 1,000円
茨城県青少年家庭課

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路上のストライカー
マイケル・ウィリアムズ 作/さくま ゆみこ 訳
故郷ジンバブエでの虐殺を逃れたデオは、兄のイノセントと共に生きるめに南アフリカを目指す。ところが、数々の苦難を乗り越え,南アフリカにたどり着いたデオたちに向けられたのは人種差別であった。過酷な運命に翻弄されながらも、デオはサッカーで人生を切り開いていく。
岩波書店 1,700円
茨城県青少年家庭課

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翼を持つ少女 BISビブリオバトル部
山本弘 著/pomodorosa 絵
SF小説が好きな高校生が、ビブリオバトル部に入り、仲間との交流を通して成長していくストーリー。読み終えたら、SF小説や本が好きな人ももっと好きになるかもしれません。
東京創元社 1,900円
茨城県青少年家庭課

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空はいまぼくらふたりを中心に
村上しいこ 著
水泳部とうた部を掛け持ちしている諏訪業平は,高校最後の短歌甲子園を目指して部員たちと練習に励んでいた。そんな時,中学時代の同級生の「トキ」が転校してくる。交際相手の古畑清らや部員たち,「トキ」を巡る人間関係の中で,キラキラした青春ドラマが繰り広げられる。
講談社 1,500円
茨城県青少年家庭課

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あまねく神竜住まう国
荻原規子 著/いとうひろし 表紙画
少年時代の源頼朝が、土地神である地底の竜と戦い、自分と向き合って成長していく様子が描かれている。
とても読み応えがあり、歴史物がちょっと苦手な人にも、ぜひ読んでほしい一冊。
徳間書店 1,600円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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3つの鍵の扉 ニコの素粒子をめぐる冒険
ソニア・フェルナンデス=ビダル 著  轟 志津香 訳
古い建物の3つの鍵のドアから不思議な世界に入り込み、主人公ニコが二人の案内者と共に目に見えない量子の世界を冒険の旅に出る。再び無事に人間の世界にもどれるのか。
ニコと案内者の美しい妖精キオーナとの恋のなりゆきも気がかりである。
晶文社 1,600円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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はだしのゲン わたしの遺書
中沢啓治 著
漫画「はだしのゲン」の作者が,6歳の時に広島に投下された原子力爆弾によって苦しんだ,自身の生涯を語る自伝。
「人類にとって最高の宝は平和です」と色紙に書き続けた作者の思いが率直に述べられており,読後は背筋が伸びる思いのする作品である。
朝日学生新聞社 1,300円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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八月の光
朽木祥 作
戦争で命を失った人々だけでなく,残された人々も大きな何かを失い,それでも希望を求めて生きてきた。
これは,過去のものではなく, 未来のあなたでもあり,私でもあるのだ。だからこそ,私たちは「記憶」しなければならないであろう。
偕成社 1,000円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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シャインロード
升井純子 著
なかなか就職活動がうまくいかない,自信喪失の高校三年生「三冬」。しかし,印刷屋でのアルバイトをきっかけに, 周りの人々との関わりを通して自分を見つめ直し,自分のできることや働く意味を考え始める。
青春就活ストーリー。
講談社 1,400円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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さようなら,オレンジ
岩城 けい 著
無学のアフリカ難民「サリマ」とオーストラリアで異邦人として暮らす日本人「サユリ」。肌の色,言葉,名前等の差別を受けながら懸命に働き,子育てをし,語学学校で言葉を学ぶサリマが自己を確立し生きていく姿は感動的である。「サユリ」も「サリマ」との友情を通して,自分らしく生きていく道を見つけていく。
筑摩書房  1,300円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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歌え! 多摩川高校合唱部
本田有朋 著
「希望は悩んだ末に自分で見つけ出すものです」
伝統ある多摩川学園高校合唱部員達が,今は「ないない尽くし」の中,仲間と共に,悩みや葛藤を乗り越えて奮闘する青春物語。
全力で生きている高校生の姿に,きっとあなたも感動するだろう。
河出書房新社 1,500円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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幕が上がる
平田オリザ 著
例年,地区大会を突破できない演劇部に所属する主人公が, 地区大会突破を決意する。一人一人の小さな力は,そのお互いの関わりによって,とてつもなく大きな「チーム力」となり,思いがけない結末へと導かれていく。
講談社 1,300円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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うたうとは小さないのちのひろいあげ
村上しいこ 著
高校では友だちを作らないと決めていた桃子は,ひょんなことから「うた部」に入部し,個性的で心の優しい先輩たちに囲まれて活動しているうちに,短歌の魅力に引きつけられて心をひらいていく。
気がかりなのは不登校の友達綾美。綾美も「うた部」に入部できたのだが・・・感動の青春小説。
講談社 1,500円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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タスキメシ
額賀澪 著
「あきらめる勇気があったんだ。続ける恐怖なんてきっと乗り越えられる。」
駅伝メンバーだった早馬は膝を故障し、陸上を続けるかどうか悩んでいる時に料理の面白さに気付く。
葛藤の末、大事な決断をする姿が感動的な青春小説。
小学館 1,300円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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屋上のウインドノーツ
額賀澪 著
自分らしく、夢をあきらめずに生きていくって難しい・・・友人関係に悩みを抱えた志音や太志は、吹奏楽コンクール東日本大会出場を目標に部活動に熱中していく中で成長し、それぞれの課題を乗り越えていく。
茨城県出身作家の爽快な青春小説。
文藝春秋 1,200円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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月にハミング
マイケル・モーパーゴ 著/杉田七重 訳
第一次世界大戦下、ルーシーという女の子が島で発見された。衰弱し瀕死の状態であり、記憶もなく、話をすることもできない。
そんなルーシーをジム一家は、温かく優しく時間をかけて介護する。
壮絶な体験がうかがわれるルーシーとは・・・。
小学館 1,600円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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ロボットは東大に入れるか
新井紀子 著
「ロボットは東大にはいれるか」科学技術が日進月歩である現代で,コンピューターやロボットなどの人工知能の発展は目覚ましいものがあります。
いずれ人工知能は人間の能力を超えてしまうのか,本書を読んで一度考えてみませんか?
イースト・プレス 1,400円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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わたしの心のなか
シャロン・M・ドレイパー 作/横山和江 訳
主人公のメロディは脳性麻痺の障害を持つ少女。
体や言葉は不自由だけれど,精神は自由で,伝えたいのに表現できない思いが体中に詰まっている。理不尽な現実に立ち向かい,困難を乗り越えていく姿勢に勇気づけられる。
鈴木出版 1,600円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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僕は小説が書けない
中村 航 著/田中永一 著
主人公の光太郎は廃部寸前の文芸部に入部し,また小説を書き始める。個性豊かな先輩方との交流を通して成長していく光太郎の姿が描かれている,爽やかな青春小説。
光太郎の恋の行方にも注目です。
KADOKAWA 1,500円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)

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明日の子供たち
有川 浩 著
児童養護施設で育つということに,どのようなイメージを持っているだろうか。
「かわいそうだ」というイメージは正しくない,と胸を張って生きている子供たちと,それを支える大人たちが,明日に向かって前向きに生きていく小説である。
幻冬舎 1,600円
茨城県推奨図書(茨城県知事公室女性青少年課)
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