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菅谷俊彦教諭(鉾田市立旭南小学校)

令和2年5月11日掲載

努力思い気持ち理解

菅谷俊彦教諭
▲菅谷俊彦教諭

 わが家の玄関内の廊下に宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の額が掛けてある。賢治の生き方がよく分かり、自分もこうありたいものだといつも考えさせられる。

 東日本大震災の後、先輩教師が、休みを利用し、ボランティアとして東北に行っている話を聞いた。とにかく何かの役に立ちたいという思いからだったという。

 当時の私は、募金活動をしただけだった。実はわが家も、震災で損壊し、倉庫を改造し自前の仮設住宅での生活が5年ほど続いた。七輪でご飯を炊き、近くの施設の温泉をくんできてお風呂に入り、狭いながらも家族5人の生活は楽しかった。

 父親が認知症を患い、娘が一緒に散歩したり、テレビを見て会話したりしてくれた。父親も孫との時間が楽しかったようだ。父親が最後まで顔と名前を認識できたのは、私ではなく、妻と娘だった。

 妻と娘の父親への接し方で、改めて教えられたのは、本当の思いやりの心と行動であった。妻と娘の献身的な介護が、父の記憶に残ったのだろう。

 相手の立場や気持ちを理解するには、ひとごとではなく、常に自分事として見たり、聞いたり、考えたりして行動することだと気付かされた。

 数年後、私は復興半ばの東北各地を訪れ、家を津波で流され、大切な家族を失った方々から悲しみや苦しみを聞かされた。帰り道で、心に強く湧いてきたのは、「もっと頑張れることがある」という言葉であった。

 残り少ない教員生活の中で、子どもたちや保護者の努力や苦労に思いをはせ、気持ちを理解し、一人一人の変化に気付ける教師に成長し、教員生活の最後を締めくくりたいと思っている。

【令和2年5月5日茨城新聞掲載】

 

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