これが“いじめ”
“軽い気持ち”が相手には“大きな苦しみ”になるのです!
いじめとは
弱い者に対して個人又は集団で、意識的に、精神的あるいは肉体的な苦痛を与えることであり、いじめられた人は想像もできないほどの深い苦しみを味わうことになります。
発見しやすいいじめ
金銭強要や傷害を加える暴行などの非行を含む問題行動によるいじめ
発見しにくいいじめ
あそび(プロレスごっこ、鬼ごっこ等)、からかい、無視、いたずら、ふざけなど、行動として識別しにくいいじめ
1 いじめの内容(小・中・高合わせたもの)
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1位 | 悪口・からかい | 仲間外れ、無視 |
2位 | 殴る・蹴る | 悪口・からかい |
3位 | 仲間外れ、無視 | 物隠し、物汚し |
4位 | 物隠し、物汚し | 言い掛かり・脅し |
5位 | 言い掛かり・脅し | 人に笑われたり叱られたり することを無理にさせる |
6位 | 用事を言い付ける | 用事を言い付ける |
7位 | 人に笑われたり叱られたり することを無理にさせる | 殴る・蹴る |
これらの行為は人権を侵害するものであり、ときに尊い命を失わせる大きな罪になるのです。
2 いじめの特徴
- 本人に聞いても言わないことが多い。(自尊心から、親に心配をかけたくないから、チクったとしてさらにいじめられるからなど)
- 学級のみんな、部活動のみんなが加害者になっていることがある。(いじめのターゲットが自分に回ってこないように加害者の立場に立とうとする)
- いじめの深刻さを認識しないで、からかい、いたずらなどの遊び感覚でいじめる。(本人は屈辱をこらえてにこにこしながら抵抗するが・・・)
- 学校の内外で特定の生徒が数人のグループをつくり、その中のメンバーの一人をいじめのターゲットにしている。(外からは気の合う仲良しグループに見えるが・・・)
3 いじめを見た時、その場に居合わせた時の子どもの対応
順位 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 |
---|---|---|---|
1位 | 関わらないようにした | 関わらないようにした | 関わらないようにした |
2位 | 後でその人を慰めた | いじめを応援、参加 | いじめを応援、参加 |
3位 | やめるように言った | 後でその人を慰めた | 後でその人を慰めた |
4位 | 後で先生に話した | やめるように言った | 一緒にいじめられた |
5位 | 後で親に話した | 後で親に話した | やめるように言った |
6位 | 一緒にいじめられた | 一緒にいじめられた | 後で親に話した |
7位 | いじめを応援、参加 | 後で先生に話した | 後で先生に話した |
(文部省調査より)
―子どもの声―
リーダーから「あの子、無視ね」と言われて逆らえないA子さん
私もいじめられた経験があります。私の机だけがぽつんと教室の隅に置かれているのを見た時は、すごく悲しくて泣いてしまいました。「いじめられた経験があるから、いじめを止めるようになった」と言う人もいると思いますが、そういうつらい経験があるからこそ、私は、ますます臆病になってしまいました。リーダー格の人に「あの子、無視ね」と言われたら逆らえないのです。逆らって、またいじめのターゲットになるのはいやなのです。
ゲーム感覚でいじめに加わったB男さん
小学校時代、クラス全員で○○くんをいじめていました。みんなで「バイキン」と呼んだり、「汚い」と言って避け、もし○○くんとぶつかったら、触れたところを振り払うというような動作もありました。どうしてそんなことになったのか、今でも原因ははっきりしません。多分、クラスのリーダーが、「あいつ、ムカつく」と言ったのが始まりだったと思います。というのも、私たちは「いじめ」ではなく、遊びとゲームに参加する感覚だったからです。○○くんの気持ちなんか、考えたこともありませんでした。
だれも信じられなくなったC子さん
ニキビのせいで「気持ちわるうー」、「最低」、「ムカつく」など、言葉のいじめにあった。私が一番信じていた子は、全然助けてくれなかった。いじめっ子がいなくなってから、わざとらしく、しかも笑いながら、「どうしたの?」と聞いてきた。私は、この瞬間、ひとりの“親友”(心の友)を捨てた。そして、大人に相談すると、「いじめなんて気のせい」と言われ、私は大人への信頼も捨てた。もう誰も信じない。
「先生は本当にきちんと対応してくれるの」と悩むD男さん
私たちの学校では、いじめのアンケートを取ったりしていじめ対策を考えているようだけど、私はいじめられても先生には何も相談できないじゃないかと思う。それは、やっぱりイマイチ信用できないからだと思う。先生は私にとって、大げさに言えば人生の支えなんだけど、もしいじめのことを相談して、いい加減にあしらわれたら、その支えが一瞬にして崩れてしまう。それが怖くてなかなか相談できないのです。
使いはしりに悩むE男さん
第一志望で入学した高校でしたが、僕は性格的におとなしく、人前で自己主張するのが好きではないので、頼まれればいやとは言えず、そのうち、ジュースを買いに行かされたり、お金を要求されて、いわゆるパシリに利用されるようになりました。人と会うのが怖くなって、学校も欠席するようになりました。担任の先生は機械的な感じで、家庭訪問に来ても欠課時数のことを報告していくだけで、どうしたらいいのか分からず、長いトンネルの中に入ってしまったようで、とても苦しいです。
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