世界遺産暫定一覧表記載資産候補の提案について
茨城県では、世界遺産登録を目指し、その候補として「水戸藩の学問・教育遺産群」を水戸市と共同で文化庁に提案しました。
茨城県からの提案資産
1 資産名称
「水戸藩の学問・教育遺産群」
2 提案地方公共団体
茨城県、水戸市
3 提案内容
(1) 提案理由
- 江戸時代、庶民に至るまで“読み書き算盤”が浸透するなどし、識字率の高さは世界史的にも希有なことであった。庶民教育の高揚を背景に、全国に私塾が設置され、教育レベルを高めていった。また、幕府や藩は、昌平坂学問所や各藩校 を設け高等教育機関の整備を行った。近世日本の教育システムは世界史上において特筆すべきものである。
- 水戸藩では、各地に郷校を設け、その中心に彰考館、さらには弘道館を設け, 全国的に見て比類のない高等教育体制をつくりあげた。旧弘道館を中心とした「水戸藩における学問・教育遺産群」は、当時の日本の教育システムのレベルの高さを示すもので、世界遺産に値する。
(2) 構成物件
| 史跡名 | 概要 |
|---|---|
| 旧弘道館 (国特別史跡) |
水戸藩九代藩主斉昭が天保12年(1841)に創設した藩校。規模は全国最大であり、文館・武館・医学館・天文方が設けられ、現在でいう総合大学的性格を有した。 |
| 常磐公園 (国史跡及名勝) |
弘道館と対をなす庭園。水戸藩主斉昭は、「一張一弛(いっちょういっし;緊張とリラックス)」という考えのもと、、学問の場である弘道館の対として庭園を捉えた。またこの庭園には条件付きではあるが、庶民の入園も認め、近代的公園の先駆けとなった。 |
| 旧水戸彰考館跡 | 二代藩主光圀は、『大日本史』編纂のために江戸に彰考館を設立。常陸太田への隠居とともに水戸に分館を設置。藩士等への教育の場としての役割も担った。 |
| 日新塾跡 | 在野の学者加倉井砂山(かくらいさざん)が設立した。塾生の個性に応じた教育を行い、多くの学生を集めた水戸藩最大の私塾であった。 |
提案に対する審議結果
平成20年9月26日、文化庁から審議結果が公表され、暫定一覧表記載は見送られました。
しかし、「学問・教育遺産群」というテーマは、非常に高い評価を得られており、特に旧弘道館については、近世の教育資産としての価値が高いと認められ、今後の取り組みによっては、暫定一覧表記載の可能性もあるとされました。
これを受けて現在、新たに「近世の教育資産」という主題のもと、旧弘道館と常磐公園のほか、同様の教育遺産である足利学校(栃木県足利市)、閑谷学校(岡山県備前市)、咸宜園(大分県日田市)などを連携を図る遺産として、関係県市による学術的な研究を進め、引き続き世界遺産への登録を目指しています。
関連情報
- 最新情報および世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書
「学びの文化」を世界遺産に(水戸市のホームページ) - 世界遺産暫定一覧表記載資産候補の全国の状況
「文化遺産オンライン」(文化庁のホームページ)
お問い合わせ
〒310-8588 茨城県水戸市笠原町978番6 茨城県教育庁 文化課[県庁舎21階]
電話 029-301-5447(文化財担当) FAX 029-301-5469
E-mail bunka@pref.ibaraki.lg.jp





