国指定文化財  重要無形文化財

いっちゅうぶししゃみせん
一中節三味線

指定年月日 平成13年7月12日
所在地 水戸市千波町1799-52
保持者 東 峰子(芸名 宇治文蝶)
     一中節は三味線音楽の一つで,語りの一中節浄瑠璃と楽器演奏の一中節三味線で構成される。18世紀初期に初世都太夫一中(みやこだゆういっちゅう)(1650〜1724)が,それ以前の三味線音楽の長所を取り入れて京都で始めた。一中節は当初,お座敷で演奏され,後には京坂および江戸の歌舞伎音楽として広まったが,京坂では比較的早くに廃れ,主に江戸でお座敷の音楽として伝承されてきた。一中節三味線は,やや大ぶりな中棹(ちゅうざお)の三味線を使い,重厚な音色で,一中節の特色である上品で重厚,温雅な音楽的表現を行うもので,わが国の音楽史上重要な地位を占めるとともに,芸術上高度な価値をもち,また芸能の成立,構成上重要な要素をなす技法である。
 東峯子氏は,幼少のころから山田流箏曲(そうきょく)の手ほどきを受け,昭和32年に長唄三味線の修業を始め,箏曲や長唄の素養を身につけたうえで,同36年に一中節の宇治文中に入門して本格的に一中節三味線の修得に努めた。さらに宇治紫葉(しよう)や宇治文喜(ぶんき)にも師事して,一層の修業に励み,伝統的な一中節三味線の技法を的確に体得し,同45年に一中節の芸名である宇治文蝶の名を許された。
  平成5年の重要無形文化財「一中節」(総合認定)の指定にあたって,東峯子氏はその保持者の一人に認定され後継者養成につとめた。その後もさらに技芸の研鑽に努め,一中節三味線の技法を高度に体現し,かつこれに精通している。



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