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高さ17.2〜6,径41.8〜42.4各p。馬盥とも呼ばれる三脚付盥であるが,六地蔵寺では布薩盥として用いられた。
布薩盥は寺院で毎月15日,衆僧が集まって罪を懺悔するために行う布薩会に,手を浄める浄水を受ける盥である。二対四口の各底裏に「細工根来寺重宗/六蔵寺二對内/本願法印恵範」と三行の朱漆銘がある。
根来寺で漆器制作が行われたことがわかる唯一の遺品であるとともに,六地蔵寺三世恵範の没年が天文7年(1538)頃であり,制作の下限を知ることができることも注目される。
盥は,胴部にかけた上下二段の箍の間を欅の木地塗りとし,裏面を黒漆とする以外は,朱漆の上塗りをほどこしている。今は脚部など外面に朱色をとどめるだけで,内面はほとんど下地の黒が露出しているがこれは上塗りの朱漆が薄塗りであったことを示している。本品は根来寺におけるこの種漆器の制作を行う細工師重宗の名を明らかにし,世に珍重される根来塗漆器の研究上基準資料として貴重な遺品である。 |