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県指定文化財 考古資料
おのてんじんまえいせきしゅつどどき

小野天神前遺跡出土土器

 【内訳】人面付土器3点、壺形土器15点、 鉢形土器1点

【小野天神前遺跡の概要】
 小野天神前遺跡は、常陸大宮市小野にあり、昭和51年(1976)の茨城県立歴史館により学術的な発掘調査がされました。調査は、人面付土器出土地点を中心に16m×16mの範囲におよび、合計17基の土器を埋葬した土壙(どこう)を検出しました。この土器を埋葬した土壙は、弥生時代中期の東日本地方に特徴的な再葬墓(さいそうぼ)と呼ばれるもので、遺骸を一度土中に埋葬し、骨化した状態で用意しておいた壺や鉢にそれを納め、改めてそれを土壙の中に丁寧に再埋葬するという葬法と考えられています。
 この風習が、弥生時代中期、東日本地域に特徴的に分布していることから、東日本における縄文時代から弥生時代への移行期の特徴的な行為として注目されています。人面付土器は、その際の副葬品とも考えられます。

【土器群の概要】
 17基におよぶ土壙から発見された土器群は、あわせて74個体分を数えますが、完形に復し得ないものを除き、特徴をよく表現している完形土器を中心に19点を選んで指定物件としました。
 出土した3点の人面付土器は、第2号、第14号、第16号の各土壙から出土したものです。その中で第14号土壙出土のものが、小野天神前遺跡調査の端緒となった土器です。第16号土壙出土のものが完形土器で、壺としての全容がわかります。目と口の部分に赤彩(せきさい)が施され、体部には細かな縄文と条痕文(じょうこんもん)が付けられています。他の2点ともいずれも口縁部に人面を立体的に表現しています。顔面の輪郭、鼻、眉、耳は隆起線を用い、目と口は粘土塊(ねんどかい)を貼り付け、その上から沈線(ちんせん)を施しています。
 人面付土器の分布は、東海地方から東北南部地域にかけてみられますが、茨城県内では、小野天神前遺跡のほかに、下館市女方遺跡(おざかたいせき)、那珂市海後遺跡(かいごいせき)、常陸大宮市泉坂下遺跡から出土しています。また、小野天神前遺跡と同様な弥生時代中期の再葬墓群である土壙群は、稲敷市殿内遺跡(とのうちいせき)、筑西市女方遺跡、常陸大宮市泉坂下遺跡があります。

【総合的所見】
 土壙出土の土器群は、日常容器として作られたのではなく、骨壺として作られたと考えられています。壺形土器は別として鉢形土器は、日常容器に近い形を示しているものと考えてよいものです。弥生時代中期の生活用具全体が未解明であるために、埋葬用の土器ばかりが注目を集めていますが、当時の人々の宗教観や精神文化を知る手がかりとして重要な土器群です。

 

地図

 

小野天神前遺跡出土土器

 

指定年月日 平成16年11月25日
所在地 水戸市緑町2-1-15
管理者 茨城県立歴史館
制作年代 弥生時代中期

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